OITA NAKAMURA HOSPITAL

Mini[ ミニ記事 ]

メイキング

リバイタル編集スタッフ座談会

患者に寄り添う新メディア「リバイタル」が目指すもの

 

大分中村病院を取り巻くすべての人々とともに、ウェルビーイングを目指して立ち上げられたオウンドメディア「リバイタル」。そのスタートには、日々の業務をこなしながら、多彩な役割を担う編集メンバーの熱意と努力がありました。現在も、メンバーたちは試行錯誤を重ねながら「リバイタル」の運営に取り組んでいます。今回は、その立ち上げや制作の裏側について話してもらいました。

INFORMATION 今回の話し手

竹村南那

医療ソーシャルワーカー / 編集委員 / 患者家族サポートシリーズ監修

竹村南那

入職7年目。一般病棟、地域包括ケア病棟を経て現回復期リハビリテーション病棟所属。幅広い世代の患者に対し、介護保険の申請や施設探しなど社会資源全般の支援を担当。

津守由衣

看護師 / 編集委員 / 患者家族サポートシリーズ監修

津守由衣

入職13年目。地域包括ケア病棟にて、患者の退院に向けた身の回りのサポートを提供。患者の希望を聞き取り、退院後の在宅復帰につながる支援を行う。

川元太良

作業療法士 / 編集委員 /「リハビリ機器の世界」動画担当

川元太良

入職8年目。回復期リハビリテーション病棟で入院患者の退院後の生活を見据え、日常生活動作に重点を置いたリハビリを提供。患者の充実した生活をサポート。

島仲秀介

理学療法士 /「リハビリ機器の世界」動画担当

島仲秀介

入職2年目(理学療法士歴6年)。回復期リハビリテーション病棟に所属。骨折などの運動器疾患を主に担当。退院後の生活を見据えた歩行機能や日常生活動作の機能向上に取り組む。

浜崎亜美

理学療法士 / 体操動画シリーズ担当

浜崎亜美

入職2年目。術後直後の患者や急性期のリハビリを担当。患者の早期回復に向けたサポートを提供。

渡邉みなえ

言語聴覚士 / 体操動画シリーズ担当 /「私たちのウェルビーイング体験」話し手

渡邉みなえ

入職7年目。急性期病棟(必要に応じて回復期病棟も担当)にて、脳卒中やがん患者の嚥下障害や高次脳機能障害の評価とリハビリを実施。

インタビュー取材の様子
動画撮影の様子

―「リバイタル」の編集・制作を通して学んだことや発見を教えてください。

津守

この「リバイタル」の編集方針ですが、どんな記事を載せるか、どんなデザインが良いかなどを多職種から構成されている「広報編集会議」で、月一回話し合って決めています。ただ、最初に参加したころは初めて耳にする言葉も多くて、「オウンドメディア」や「ブレスト」など、普段の業務では使わない言葉が新鮮でした。

竹村

いつも多職種によるカンファは多いですけど、広報として「こんな風に伝えよう」という話し合いをすることで、私たち働いている職員同士も新たな発見が多かったですね。業務に必要な会話は行いますが、それぞれの思いや大切にしていることを改めて話すことはなかなか無いので。自分の業務も「こんな風に見えているのか」と客観的に知ることができました。

津守

普段の業務は「正確に」発言・意見することが前提だけど、ブレストでは「間違っていてもいい」「相手の意見を否定しない」という前提で話し合えるのが良かったですね。

浜崎

私は「体操動画シリーズ」を担当しています。毎回疾患に合わせた体操を、台本作りや実際に出演させてもらってます。患者さんに体操のやり方を説明することはあっても、動画にするのは初めてだったので、毎回試行錯誤しています。「あなたの健幸を守り隊」のメンバーで話し合いながら、退院後の患者さんにも元気でいてもらえるように、良いものを作れるようがんばっています。

川元

「あなたの健幸を守り隊」って何ですか?

浜崎

それはまた後ほど!

渡邉

私も体操動画への参加と、「ウェルビーイング体験」の話し手として出演させてもらってます。その対談で、自分がこの職業を目指したきっかけや患者さんとの向き合い方をインタビューされたのですが、改めて「どうして?」と自分自身を深堀するきっかけになりました。

島仲

僕は「リハビリ機器の世界」での機器紹介動画を担当しています。普段僕たちが使用している機器の特徴を伝えるために、「この機器をどう使うのか」「使いやすさはどうか」といった点を撮影するのは想像以上に難しく、それらを意識しながら制作する難しさを学びました。

川元

僕も編集会議などで、津守さんや竹村さんたちのお仕事ぶりについて具体的にどんな事をしているのか話を聞くことができたのは、今の業務でも活きています。もちろん横目に見てはいるものの、ちゃんと知る機会はなかったので。退院のプロセスを個々に患者さんに説明はしてきましたが、「患者サポートシリーズ」として広報目線で院外に発信するのは初めてだったので、違った視点でアピールする難しさも学びました。メンバー全員でそれらをクリアしながら記事としてまとめ上げることができて、本当に良かったです。

竹村

私はMSWなので、当院の特徴を患者さんやそのご家族に説明する機会が多いのですが、「リバイタル」ができたことで、大分中村病院や回復期の良いところがウェブサイトや動画にまとまっているので、より伝えやすくなりました。

津守

竹村さんがいつもうちの良いところを発信したいと思ってくれている姿勢は素晴らしいなと思います!

竹村

とんでもないです(笑)
むしろ説明する手前から、患者さんやご家族から「ここのリハビリは良いと聞いた」と言われることが多いんですよ。実際にどんな環境で、どんなリハをするのか、質問される方も多いです。

川元

それはうれしいですね。
自分たちも「リハの評判良いよ」と言われても、それが実際どういったところなのか、言語化できてはいなくて。こうやってみんなで意見交換することで、自分たちの成果を再確認できています。

島仲

地域の方や、当院への就職を考えている方々にとっても、この病院にどんな人が働いているのか、リハビリと一言で言ってもさまざまな種類があり、それぞれがどのようなことをしているのかなど、患者さん以外の方にも当院の良さがアピールできているのではないかな、と感じています。

浜崎

そうですね。動画は特に伝えられる情報量が多いので、新病院のキレイさや眺めの良さ、スタッフの雰囲気などをより詳しく知ってもらえていると思います。

渡邉

私は思いがけない角度から家族に記事が載っていることが知られてしまいました(笑) PRタイムズで「リバイタル」サイトがオープンしたリリースを出した時、その転載記事からウェルビーイング対談のリンクに行き着いたみたいで。予想外とはいえ、私の仕事の様子や職場の雰囲気を家族が知ることができて喜んでくれましたし、これからも仕事を頑張ろう、というモチベーションになりました。

津守

ウェブのつながりはすごいですよね。普段の業務はもちろんのことですが、こういったウェブ記事は不特定多数の方に見られるからこそ、ことさらに自分の発言には責任を持たなければならないと感じています。これからも病院スタッフだからこそ伝えられるうちの魅力を発信し続けたいと思います。

川元

いろんな経験をさせてもらってます。リハビリ機器動画は、WEBに公開する前に必ずメーカーさんにチェックしてもらうんですが、file002で紹介した歩行器のPOPOは新病院から導入した機器でもあり、メーカーの株式会社モリトーさんと何度も確認を重ねました。とても丁寧に対応してくださって、器具の取り付け方をわかりやすく動画で撮影して送って下さったり。最終的に完成した動画のリンクを先方がHPのトップで紹介してくれています。SNSにショートリール(自前編集で!)まで上げてくれました。何度も撮りなおすのは大変ですが、その分だけ相互的な広報効果が発生するのを実感しました。

島仲

実際やってみないとわからないことはたくさんありますね。file001の低周波治療器エスパージの紹介では、実演販売みたいに、実際に機器を扱いながら説明しなくてはならなくて。その説明文章を覚えるのが大変で、何度も撮りなおしました(笑) それに懲りて、file002のPOPOは他で説明ナレーションを収録する形に変更しました。

浜崎

私たちの担当する体操動画のコンセプトは、「おうちで会えるセラピスト」です。患者さんの生活は退院後も続いていきます。お家にもどっても体力を落とさず健康でいていただきたい。サムネの「あなたの健幸を守り隊」はそういった思いをこめてつけました。動画のオープニングとエンディングの挨拶は「また会いたいな、一緒にやりたいな」と思ってもらえるように、明るい笑顔や声のトーンを意識しています。

渡邉

実はあれ毎回ちゃんと撮っているんですよね、使いまわしじゃない。画面越しでも温かみの伝わる、自然な笑顔でいいですよね。

島仲

意識しないと、つい緊張した表情になってしまいますよね。自然な笑顔というのが一番難しいです(笑)

川元

僕は説明で声のみの出演なので、表情が見えない分、声のトーンを高めにして明るく話すようにしています。地声が低いので、僕だとわからないかもしれません(笑)

津守

広報編集会議のメンバーになってから、周りの看護師から「患者さんとこんなことがあったよ」と話してもらえる機会が増えました。自身でも病棟だけでなくその周りでもどんなことが起きているのか意識してアンテナを張るようになり、以前よりも気を配れるようになったと感じています。看護師である自分こそが伝えられる、現場のリアルな声を記事にしていきたいです。

川元

病院で働いている僕たちにとっては当たり前だけど、外の人には意外と知られていないことが多いんだなと感じました。普段の会話の中でも、患者さんが「知らないこと」「疑問に感じていること」に、以前より気づきやすくなったと思います。

竹村

普段病院とは縁のない方が、何を疑問に感じるのかを改めて考える機会になりましたね。いざ自分や自分の家族の体調が悪くならないと、病院について調べることは少ないと思います。原点回帰というか、そうした視点に立ち戻ることが、患者さんからの相談をお受けするときにも役立っています。

渡邉

これからも当院の雰囲気が伝わるよう、様々な動画やインタビュー記事を配信していきます。より「親しみやすい」「行きやすい」と感じてもらえると嬉しいです。

竹村

もし当院への転院が決まったら、事前にこのサイトを見てもらうことで、少しでも入院生活のイメージにつながればいいな、と思っています。患者さんやそのご家族の不安が少しでも和らぎ、療養に専念してもらえるようなツールになれば幸いです。

島仲

リハビリ機器は普段の生活でなじみがないものだと思います。実際使っている場面を動画で紹介することで、治療の効果を感じられるようにしていきたいです。

川元

入院中でのリハビリが辛いと思われないよう、治っていく楽しさや充実感が伝わるようなコンテンツを発信していきたいと思っています。

浜崎

当院のリハビリスタッフは20代も多いので活気にあふれています。若いだけでなく、リハビリでしっかりと成果が出せるように全力でサポートするスタッフばかりです。その雰囲気が少しでも伝わるよう、これからも工夫を重ねながら、お家でできる体操をご紹介していきます。

津守

病院が新しくなり、景色の良さや建物の綺麗さはもちろんのこと、変わらず働き続けているスタッフの想いや理念を紹介することで、患者さんが「大分中村病院でよかった」と感じてもらいたいです。
これからも患者さんや当院に関わる皆さんと共に「ウェルビーイング」を目指していけるよう、様々な情報を現場から発信していきたいと思います。ぜひご期待ください。


「リバイタル」編集スタッフそれぞれの役割や思いを改めて共有することで、発信していくことの大切さを再認識できた座談会となりました。今後も多彩な視点で病院や職員の魅力を広く伝えていきますので、ぜひご期待ください。

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