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第9回九州臨床工学会 抄録


第9回九州臨床工学会/福岡県北九州市/2014.10.4-5

SAS診療に対するNemLinkの現状と展望

臨床工学部1) 循環器内科2)
○塔尾 健城1)、江島 修一1)、小手川 雅弘1)、宮崎 秀男1)、麻生 宣子2)

【はじめに】当院ではSAS(睡眠時無呼吸症候群)診療でnasal CPAP(持続陽圧呼吸療法)のデータ解析は必須となりつつあるが、SAS患者数は約160人と増加傾向のためデータの効率的および確実性の高い評価法が求められる。今回、携帯電話網を活用するシステム「NemLink」の導入により医療機関と患者双方の負担を軽減することができたので報告する。

【対象および方法】OSAS (閉塞性睡眠時無呼吸症候群)にてnasal CPAP療法中の患者に対し、CPAP装置(SleepMateS9:RESMED社製)にワイヤレスモジュール(S9付属品)を用いてCPAPデータを管理した。CPAPデータは携帯電話網を活用しサーバーに自動収集しCPAP療法データ管理システム「NemLink」(帝人ファーマ社)のWeb上でデータ管理した。

【結果】送信データは自動的に「NemLink」にアップロードされるため、ダウンロードの時間や手間も減らすことができ、前日でのレポート印刷によりスムーズな外来対応ができた。患者もnasal CPAP装置の持参が解消され医療機関と患者双方の負担を軽減することができた。また解析結果をわかりやすいレポートで確認できることから、容易にデータに基づいた診療を行うことが可能となった。

【考察】「NemLink」は送信されたデータは自動的にアップロードされるため医療機関と患者双方の負担を軽減できると考えられる。前日でのレポート印刷によりレポート出し待ち時間が解消されるため、診察待ち時間の短縮も期待された。また患者向けのわかりやすい解析レポートにより患者も治療効果を実感できることから、治療継続への動機づけとしても期待されると考えられる。

【まとめ】「NemLink」は医療機関でのデータを活用した診療を容易にするシステムである。患者数の増加を続けているSAS診療において医療機関と患者双方の負担を軽減することから、今後のSAS診療戦略として期待される。

2014年10月23日(木) No.858 (学術活動::抄録)

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