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第32回大分救急医学会・懇話会／大分県大分市／2011.3.6
高気圧環境下における重症意識障害患者の声掛け反応に対する検討
大分中村病院1）、九州保健福祉大学 保健科学部 臨床工学科2）
○酒井 美穂1）、小手川 雅弘1）、江島 修一1）、宮崎 秀男1）、中村 太郎1）、右田 平八2）
【目的】高気圧酸素環境下で重症意識障害患者のECG波形からスペクトル解析を行い、聴覚反応のパラメータとして使用が可能であるかを検討したので報告する。
【対象及び方法】CVA術後の重症意識障害患者（GCS：3〜5点）を対象にECG波形をサンプリングした。データ解析ソフト「Mem-Calc/Tarawa」（GMS社製）を用いて、ECG波形を治療ステージ全般で測定し、聴覚確認に声掛け（呼名）を行い自律神経系の反応として周波数帯強度を両対数で解析した。
【結果】測定項目の心拍数、エントロピー（８泊）、LF、HF、LF/HF、傾き、ULF、VLFのうち、呼名に反応したものは直後からLF、HF、LF/HFが著名に変化し、呼名を止めると前値レベルに復帰した。また呼名に反応しなかった症例は加圧、減圧時にも数値の変動が見られなかった。
【考察】HBO中の意識状態確認には、GCSやABR（聴性脳幹反射）の判定で評価されるが脳幹反応である聴覚に自律神経系をパラメータとした例は少ない。重症意識障害の声掛けによる聴覚反応を測定した結果、HFが変動してリアルタイムにLF/HFが亢進することが確認されたことで聴覚反応が起きていると考えられた。
【結語】重症意識障害の脳幹反応である聴覚を自律神経系パラメータとしてHBO中に測定が可能であった。
2011年03月08日（火）
No.625
(学術活動::抄録)
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