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第5回日本神経疾患医療・福祉従事者学会 抄録


第5回日本神経疾患医療・福祉従事者学会/福岡県福岡市/2007.8.31


抑制における看護師間の意識向上〜ICU独自のルールを作成して〜

大分中村病院 看護部
○河野 幸、伊藤 康代、中岡 愛、生嶋 理恵、竹長 千栄美

【はじめに】
 身体拘束は2001年より厚生労働省から身体拘束ゼロへの手引きで、身体拘束廃止(以下「抑制」とする)のための方針を表した。しかし、急性期領域では患者を生命の危機から守るため抑制廃止は困難と考える。当ICUにおいても、治療上やむなく行っているが医療事故などを予測した結果、過度な抑制を招いていた。そこで意識調査を実施、ルール等を導入した事で意識の変化がみられたのでここに報告する。
【研究期間及び方法】
期間 平成18年11月〜平成19年4月
対象 ICU看護師13名(現在:11名)
方法 1.意識調査(ルール開始前・後)※無記名で記入
   2.ルール等の作成、実施・見直し
   3.看護計画、スコアシートの作成、実施・見直し
【結果】
 方法1では、看護師は抑制を行うことに対し様々なジレンマを感じている事が明らかになった。方法2、3により、アセスメントした上で根拠を持って抑制を実施するなど意識が変化したことが分かった。
【考察】
 当ICUでもルール作成前は看護師の経験的判断・価値観の相違からの抑制であった。しかしルール等作成・導入後、同じ基準を見て評価・実施したことによりアセスメントの相違による抑制が改善されたと考える。今回、抑制に対し共通認識を持ち看護を提供することは看護師間の意識を向上させ、患者の尊厳を守る看護にもつながった。
【おわりに】
 過剰な抑制、思い込みによる安易な抑制は減少したが多種多様な患者の状態を予測出来ない状況があり、安全性の確保が困難な時もあった。今後抑制を振り返りながらルール等の見直しは必要であるが、それのみに頼る事無く可能な限りベッドサイドへ行き患者と向き合い看護していきたい。
2007年09月04日(火) No.462 (学術活動::抄録)

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