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今年もはや1か月が過ぎ、2月になりました


 もう10数年ほど前になりましたが、私は大分医大(現在の大分大学医学部)の大学院博士課程を卒業しました。私に与えられた研究テーマは、「筋肉は収縮を繰り返すとなぜ疲労して力が弱くなるか?」で、カエルの大腿部の筋肉を取り出しては連日連夜実験に明け暮れていました。ようやく実験が終わり論文にまとめ始めると、大きく頭を悩ますことになりました。それは、マラソンなど、実際の運動を考えるとわかりますが、筋肉は、単体で収縮可能ではなく、呼吸機能や運動神経、さらには精神状態など多種多様な要素が働いて「パフォーマンス」という「結果」がでます。筋肉という「部分」とパフォーマンスという「全体」、これを論理的に説明するのに非常に苦労した思い出があります。

 私たち大分中村病院は「医療による社会貢献」を理念として掲げ、「大分の人々に愛され信頼される病院」を目指しています。その目標を達成するには、「医師」「看護師」「薬剤師」「理学療法士」「臨床工学士」「事務」といったそれぞれの専門職(プロフェッショナル)、や「外来」「病棟」「救急部」「リハビリテーション部」など各専門部署が力をつけることはもちろんのこと、「大分中村病院」として最大のサービスを患者さまに提供するための全体の「ハーモニー(調和)」が必要になります。そのためには、「現場主義」で個々の現場の雰囲気を感じ、現場の意見に耳を傾けることはもちろん大切なことですが、その一方で高所から全体を知ることも、とても大切です。
 これを場所ではなく「時間軸」で考えてみますと、5年前の小泉内閣誕生から始まった三位一体改革による患者さまの医療費3割負担、診療側の診療報酬削減、さらには包括医療導入となど医療経営環境を取り巻く厳しい「今」には、もちろんのことスピードをもって決断し、対処していく必要があります。その一方で、今年で日本人平均年齢が私と同じ45才になり、少子高齢化による人口減少社会が始まります。今後数十年かけて進行する人口減少社会の中で、「医療による社会貢献」「大分の人々に愛され信頼される病院」を10年後に確実に実現するには、遠くをみつめた舵取りが必要となります。
「部分と全体」困難なテーマですが、常にこのことを考えて行動しています。

 10月に始まったER増改築工事も順調に進み、少しずつその姿を現しています。2月になりまだまだ寒い日が続きます。今月もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(院長 中村太郎)
2005年02月01日(火) No.228 (院長コラム)

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