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医師救急医療業務実地修練に参加しました


 全国より医師50人が参加しての、平成16年度医師救急医療業務実地修練に参加しました。
 まず、合同研修総合講義が4日間のプログラムで東京四ツ谷にて開催されました。「緊急心電図の解読」「中毒患者の原則」「熱傷患者の初期治療」など、90分の講義が10コマ開催されました。講義とは別に今年度よりの新たな試みとして3日目に8グループに分かれてのワークショップが開催されました。テーマは「救急研修指導の在り方」など三つでした。
沖縄県立中部病院
地域救命救急センター
指導にあたってくれた
高良剛ロベルト医師と
 全体の司会を箕輪教授(聖マリアンナ医大)が行い、私たちのグループには湘南鎌倉病院救急部部長の太田先生も加わり、熱心に議論が展開されました。

 次いで病院研修が2日間行われました。50名の医師が全国20箇所ほどの救命センターに2−3名ずつ配属され、実際に研修するものです。私は沖縄県立中部病院を選択しました。
 平安山院長へのご挨拶のあと、高良剛ロベルト医師の案内で実際に地域救命救急センターでの診療の様子を診させていただきました。ベッド数600ほどで、入院患者の7〜8割が救急部経由という説明の通り、救急部には30〜40名ほどの患者さんがカーテンで仕切られたベッドの上に寝ている姿に驚きました。この病院の第一の特徴は、初診の患者さんは軽症から重症まで24時間全て救急部が担当することで、入院かどうかも救急部が決定するそうです。もうひとつの特徴は、救急部が内科系主体で運営されていることです。日本の救急医療はこれまで一次⇒二次⇒三次という流れと、心肺停止といった救命を目的とする重症の患者さんを取り扱うという傾向が強かったのですが、今後は、軽症から重症まで全て診れる、総合診療部と救急部が一緒になった、沖縄県立中部病院のような「北米型」を志向していく必要があるのではないかと思いました。
 ただ、沖縄県立中部病院が、このような体制になったのは、第二次世界大戦により沖縄全土で生き残った医師が数十名しかなく、少ない医師で、全ての疾患を診察する必要があったからとのことでした。

 他には、感染症グループが独立して存在しており、抗生剤使用にあたっては、必ず主治医が自分で検体を染色して使用薬剤を決定することが徹底されていることも新鮮でした。 

 台風から逃げるようにして沖縄から大分に戻ってきましたが、講義、研修で繰り返されていた「救急医療は医の原点」を再確認し、新しい「北米型」の救急医療を目指していきたいと思います。
(院長 中村太郎)

2004年10月19日(火) No.191 (院長コラム)

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