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第54回がん化学療法・緩和ケア勉強会を開催


9月21日(木)、当院で「第54回 がん化学療法・緩和ケア勉強会」を開催しました。この勉強会は、がん患者さんに最新の医療を提供するため、麓医師がスタッフの知識向上を目的に定期的に行っています。今回は、小野薬品工業株式会社の溝上 紘さんが「がん化学療法における悪心・嘔吐の予防」についてお話しされました。

大分大学医学部看護学科
がん看護専門看護師 橋本理恵子
この中で、悪心・嘔吐が続くとまず食欲が低下し、嘔吐により水分が体外に出されることで脱水症状も引き起こされます。さらに嘔吐が続くと体内に必要な栄養が行き届かなくなり、栄養状態の低下・体重の減少が起こると、治療継続が難しくなることもあるので悪心・嘔吐の薬剤によるコントロールはとても大切だということです。また、溝上さんは制吐薬一覧表を示しながら、患者さんに応じて薬剤を併用して使うなど、制吐薬を上手に使いながら治療を進めることが推奨されると話されました。
麓医師は「当院ではすでに患者さんお一人お一人に応じた制吐薬を使い分けています。日ごろから患者さんとコミュニケーションを図って悪心・嘔吐が起きてないかなど、チームで情報共有することが大切です」と話されました。
次に大分大学医学部看護学科 がん看護専門看護師の橋本理恵子さんが「がん治療における看護師の役割」をテーマに、がん看護専門看護師を目指したきっかけや、患者さん・ご家族の皆さんの思いを大切にしたい気持ちなどを自らの経験を交えお話しされました。
がん患者さんの場合、突然のがんの診断で、患者さんやご家族への衝撃が大きく、なかなか現実を受け入れてもえないケースもあり、看護師が寄り添いながら今後の治療や仕事の継続などについて支援する必要があるということです。そして患者さんのつらさを理解するためには、できるだけ早い時期から看護師が関わることが重要であると話されました。
このあと、事例を挙げながら、患者さんへのアプローチの仕方や、早期から多職種連携によりスムーズに化学療法を始めることができたケースなどの報告がありました。
最後に、日頃から患者さんと接する中で、普段と様子が違ったり気持ちの変化などを感じとったりしたら、自分一人悩まずに他の医療スタッフに相談し、担当医師も含めた話し合いの場を設定し治療を進めることが大切であることを呼びかけられました。
当院では、それぞれの患者さまに応じたがん治療と緩和ケアが行えるよう引き続き整備してまいります。また、「がん患者・家族のためのがんサロン『太陽のカフェ フィーカ』を奇数月の第3土曜日に開催しています。次回は11月18日(土)午後1時から3時までです。ぜひお気軽にお越しください。


(広報企画 村上)


2017年09月29日(金) No.1025 (勉強会・セミナー等)

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