大分中村病院   RETUNEHOME

大分中村病院の最新の情報や話題をいち早くお伝えするページです。

第49回 がん化学療法・緩和ケア勉強会
テーマ1「免疫チェックポイント阻害薬の副作用マネジメント」
テーマ2「緩和ケア概論」


4月6日(木)に「がん化学療法・緩和ケア勉強会」が開催されました。当院では、最先端のがん治療と最善のケアを患者さんに提供するために、チーム医療の充実を目的に定期的な勉強会を開催しております。今回は、医師、看護師、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーなど約40名が参加しました。

はじめに、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社の植田 久さんから、これまでとは異なるタイプの抗がん剤“オプジーボ(一般名:ニボルマブ)”についてお話がありました。この中で「従来の抗がん剤は、がん細胞を直接標的にしたものですが、オプジーボは、私たちがもともと持っている免疫の力を回復させることで、がんへの攻撃力を高める“がん免疫療法”の治療薬です」と話した上で、オプジーボによる治療を適切に続けていくための、薬の特徴や副作用、治療中の注意点などについて詳しく説明がありました。外科 麓医師は「免疫チェックポイント阻害薬は、従来の抗がん剤のような副作用(白血球減少、吐き気、食欲不振、脱毛など)の頻度は少なくなりますが、予想しにくい時期に多種多様な副作用が発現することが問題であり、副作用が発現した時に直ぐに対応できる治療体制の整備(チーム医療)を進めておくことがとても大切です。」と話しました。

続いて麓医師より「緩和ケア概論〜患者の視点を取り入れた全人的なケアを目指して」をテーマに話がありました。まず、ホスピスや緩和ケアの歴史を振り返りながら「従来の緩和ケアは、治療ができなくなった患者さんに対してのみ行われるものと捉えられていましたが、現在は、がんと診断された時から提供されるべきケアと位置付けられています。」と話があり、そして、緩和ケアにおいて大切なこととして、「苦痛(つらさ)を和らげること」「患者さんの気がかりに気づくこと」「様々な場面で提供できる体制があること」の3点を取り上げ、それぞれについて詳しく説明がありました。最後に麓医師は「緩和ケアは入院だけにとどまらず外来患者さんにも提供されるべきもの。がん診療に関わる全ての医療従事者がそれぞれの立場で緩和ケアに関する必要な知識を身に付け、患者さんやご家族がより良い環境で治療を継続できるよう、これからもチーム医療を充実させて頑張っていきましょう」と締めくくりました。

大分中村病院では定期的な勉強会を通じ、最新の医療情報をスタッフ全員が共有し、一人ひとりの患者さまそれぞれに応じたがん治療を提供できるよう精進してまいります。

(広報企画 村上)


2017年04月12日(水) No.997 (勉強会・セミナー等)

No. PASS

Powerd by shiromuku(fs6)DIARY version 1.81

サイトマップ推奨環境免責事項個人情報

社会医療法人恵愛会 大分中村病院
〒870-0022 大分県大分市大手町3丁目2番43号
TEL:097-536-5050 FAX:097-573-8030
http://nakamura-hosp.or.jp/

Copyright 2004 Oita nakamura hospital. All rights reserved.