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第70回日本食道学会学術集会にパネリストとして参加
「食道がん周術期チーム医療成功へのカギ」 / 外科部長 麓 祥一


7月6日(水)、ザ・プリンス パークタワー東京において「第70回日本食道学会学術集会」が開催され、パネリストとして参加致しました。パネルディスカッションでは、「食道がん周術期チーム医療成功へのカギ」をテーマに各パネリストがそれぞれの病院における取組みを発表、コメンテーターらと共に討論を行いました。

パネルディスカッションでは、「がん治療に対する施設連携・周術期チーム医療における当院の役割」と題し、当院におけるがんリハビリテーションチームでの取組みを紹介し、施設の枠を超えた治療連携体制と多種職専門スタッフにより構成されたがん治療チームによる積極的なリハビリ介入・栄養管理の重要性について報告しました。

食道がんは、手術の前に化学療法(抗がん剤治療)を行うことが標準治療となっていますが、同治療に伴う高度有害事象、それに伴う栄養障害、体力・筋力低下は、薬剤減量、時に治療継続をも困難とし、また、術後の重大合併症の要因ともなり得ます。故に、それらの改善は、食道がん治療において非常に重要な要素と考えます。一方、周術期チーム医療(術前、術後期におけるチーム医療)による積極的な栄養管理、リハビリ介入の重要性が報告されていますが、どこで(場所)、どのようにチームを組織し(組織作り)、また、どのように介入していくか(介入方法)等については、未だ議論の余地があると考えます。

当院は、大分大学消化器外科教室との連携により、食道がん治療の一端を担っており、2015年6月には、多種職により構成された『がんリハビリテーション(がんリハ)チーム』を組織し、高侵襲な食道がん手術に対する術前化学療法における積極的ながんリハ介入を行っています。当院がんリハチームは、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカー、医療事務等の様々な職種のプロフェッショナルなメンバーで構成されており、週1回の定期的なカンファレンスを行い、個々にあったリハビリを提供し、がんに伴う症状軽減、化学療法による有害事象の軽減、術後合併症予防等、良好な結果を得ています。

今回、チーム医療に力を入れている施設代表として、全国学会のパネルディスカッションにて当院の取組みに関する発表の機会を頂けたのは、当院がんチームの積極的な活動及び連携に対する評価であり、そして、施設枠を超えた治療連携体制が機能している大分県の食道癌治療の実状に対しての評価であったと考えております。
今後益々、院内がん治療チームの充実を図るとともに、更に、大学病院との治療連携体制を強化させて頂き、大分県から発信できるがん治療体制づくりに当院が少しでも貢献させて頂けるよう、これまで以上に努力して参ります。最後に、このような治療連携体制において多大なるご配慮を頂いた大分大学 消化器・小児科学講座 猪股 雅史 教授に心よりお礼申し上げます。

2016年08月17日(水) No.959 (学術活動)

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