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第11回日本高齢者腎不全治療研究会 抄録


第11回日本高齢者腎不全治療研究会/大分県大分市/2013.2.10

当院における高齢透析患者の紹介入院の現況と問題点

腎透析センター1) 腎臓内科2)
○宮崎 秀男1)、江島 修一1)、小手川 雅弘1)、松山 誠2)

【はじめに】
当院は、1978年に透析室を開設以来、大分大学医学部附属病院(腎臓内科)と連携をとりながら、地域のニーズに合わせ増床を続け1997年には増築移転し、北病棟3階に20床、最大透析患者数60名が可能となった。診療に関しては他科(整形外科・外科・脳神経外科・呼吸器内科・循環器内科・消化器内科・糖尿病内科・形成外科・泌尿器科・リハビリテーション科・心臓血管外科など)との連携によって新規導入患者例や心臓カテーテル検査、手術例と他施設からの紹介患者例など幅広い疾患に対応している。しかし、近年、透析医療の進歩に伴い透析患者の高齢化が進み、さらに高齢導入患者も増加傾向にある。当院においても高齢透析患者の紹介入院は増加傾向にあることから、これまでの紹介入院患者の現況を報告するとともに、高齢者透析治療の問題点など臨床工学技士の立場から報告する。

【対象】
平成20年1月から平成24年12月末までの紹介入院患者数は203名で、そのうち高齢者(65歳以上)は62.0%であった。高齢者の診療科別割合では整形外科、腎臓内科、脳神経外科、循環器内科の順であった。疾患別割合では、骨折、脳血管障害、脊椎脊髄疾患、心血管疾患の順であった。

【問題点】
高齢者透析治療の問題点として、以下の項目があげられる。
1.周術期管理・透析条件(ダイアライザー・透析時間・QB等)
2.長期入院に伴うADLの低下や食欲低下
3.透析患者情報の情報不足
4.退院調整

【対策】
1.手術前後の循環動態を予測し、症例に応じた透析処方へ変更(マイルドなダイアライザーの選択等)
2.ADLの低下防止に、透析スタッフと病棟看護師との連携強化を図る。また、透析室に入室する際、必ず申し送り簿に記載する(患者状態・輸液管理・検査など).食欲低下に対してはNSTの介入
3.特に高齢透析患者情報(感覚器・精神機能変化など)の共有化を図る
4.退院支援・退院調整に向けて、地域医療連携課(ソーシャルワーカ)の介入

【まとめ】
今回の調査で、他施設からの紹介入院で最も多かったのが骨折による入院であった。高齢透析患者が骨折、或いは脳血管障害などの合併症を併発した場合、個々の症例に応じた、透析処方に変更する必要があった。今後、高齢透析患者の合併症治療における至適透析を得る為の「高齢者透析処方マニュアル」を整備していきたい。

2013年02月18日(月) No.767 (学術活動::抄録)

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