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第29回大分県病院学会 抄録


第29回大分県病院学会/大分県別府市/2011.11.20

術後口渇緩和ケアの新たな取り組み

看護部 東3病棟
○坂井奈津美、 宇野真菜美、溝部正郎、岩坂淳子

【はじめに】
当病棟では手術を受ける患者は基本的に前日21時から翌朝まで絶飲食となる。そのため様々な要因による口渇の訴えがよく聞かれていた。そこで以前よりレモン水での含嗽が効果的であるという文献報告に着目し新たな取り組みとして、レモン水を用いて口渇ケアを行った結果を報告する。
【期間・対象】
期間:平成22年12月15日から平成23年8月31日
対象:全身麻酔下で手術を受けた患者12名。12歳未満の小児、認知症や精神科疾患の既往のある者は除く。
【研究方法】
1.対象患者へ事前にケア方法を説明
2.含嗽はレモン原液を50倍に希釈し使用、術後1時間おきに訪室し声かけを実施
3.翌日、口渇ケアについてのアンケート調査
4.手術既往のある患者にアンケート調査
【結果】
・手術歴のある患者34名に対しアンケート調査を行った所、41%の患者が口渇を感じている事がわかった。
・術後のアンケート調査で、レモン水により口渇が改善された患者が58%、多少軽減された患者が42%、全く改善されなかった患者が0%であった。
・レモンの酸味に対する不快感を訴える患者はいなかった。
・声かけの間隔に対し要望があった。
【考察】
術後患者より水が飲みたい等の訴えに対し、口を湿らせ口渇の緩和を図っていたがアンケートの結果、口渇の緩和が十分ではなかったと考える。レモン水の酸味によって不快を感じるのではないかと考えたが、アンケート結果では不快を訴える患者はおらず、やはりレモン水での含嗽は効果的であり、酸による清涼作用・唾液の分泌作用によって口渇が緩和されたのではないか。また、含嗽の声かけは1時間毎に行ったが、間隔が短いという回答があり、口渇には個人差があるため個々にあった看護介入が必要だったと考える。
【結語】
1.レモン水による含嗽は効果があった。
2.患者のニードに合ったケアの重要性を再認識する事が出来た。
2011年12月05日(月) No.688 (学術活動::抄録)

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