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第203回大分県外科医師会例会  抄録


第203回大分県外科医師会例会/大分県大分市/2011.9.10

ショック症状を呈したS状結腸穿孔による糞便性腹膜炎に対し、術後持続腹膜洗浄を行った1例

大分中村病院 外科 ○古木大佑、船田幸宏、立花幸人

症例:74歳男性。既往歴:71歳時脳梗塞発症。意識清明であるが右片麻痺と失語症きたし、外来にて治療を継続していた。現病歴:以前より便秘傾向である。2011年4月28日全身状態不良にて当院受診。S状結腸穿孔による腹膜炎および敗血症性ショックの診断にて緊急手術施行。全周性のRs直腸癌を認め、その口側は閉塞性大腸炎から腸管壊死に陥り、穿孔していた。 S状結腸および上部直腸を切除し、ハルトマン術式を行った。術後に持続腹膜洗浄とエンドトキシン吸着療法を施行した。徐々に症状軽快し自宅退院。現在外来にて経過観察中である。今回我々は、敗血症性ショックをきたした糞便性腹膜炎に対し、術後持続腹膜洗浄を行った1例を経験した。当院では大腸穿孔による汎発性腹膜炎に対し、術後持続腹膜洗浄を頻用している。S状結腸穿孔は腹腔内に流出した多量の便により腹膜炎が起こるため死亡率が高く、また敗血症性ショックを起こした患者の救命率は非常に低い。本症例のような重症腹膜炎に対し、本療法は試みるべき治療法の一つと思われた。

2011年09月13日(火) No.657 (学術活動::抄録)

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