RETUNE
大分中村病院の最新の情報や話題をいち早くお伝えするページです。２００９年 年頭所感／理事長 中村太郎
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昨年は、42年ぶりに国民体育大会・全国障害者スポーツ大会が大分県で開催され、さらにJリーグで大分トリニータが優勝争いに加わり、ヤマサキナビスコカップで優勝するなど、スポーツに元気づけられることの多い一年でした。
一方で米国発の百年に一度といわれる経済危機が、秋頃より日本にも大きな影響を与えるようになり、師走に入り大企業で何千人もの派遣社員が職を失うなど、日本全体に暗雲が立ち込めています。医療界も、小泉内閣以降の医療の現場と乖離した低医療費政策、加えて場当たり的なコロコロ変わる政策のため、特に急性期病院においては設備投資や、人材確保に多額のコストを要するにもかかわらず、長期的なビジョンがたてられない情況で、「医療崩壊」とマスコミが報道する以上に極めて厳しい現実を日々実感しています。
さて、病院、特に当院のような急性期病院は、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床工学士、栄養士など国家資格を持つ専門職の集合体です。加えて、たとえば医師においても、整形外科、脳神経外科、消化器外科、循環器内科、腎臓内科、呼吸器内科などの専門分野があります。したがって縦型の組織になりがちで、言いかえれば横の連携が非常にとりにくい組織と言えます。
その中で、サッカー型組織論という考えがあります。それは�．�ックオフした後は、監督（院長）の指示は間接的なものにならざるを得ない �⊂雍靴�常に流動的で瞬時の判断が現場及び個々に求められる �８従譴砲麓�律的な判断力が求められる ��11人（当院は360人）のコミュニケーションが必要 といった考えです。多職種の専門職による病院と非常に近いのではないでしょうか。
さらにサッカーの解説を聞いていると「スペースを作らない」「スペースを埋める」のがチームを勝利に導くための必須条件と繰り返されています。病院であれば、チームがピンチの時は、フォワード（院長？）であっても、全速力でゴール前に戻りディフィフエンスに廻るような運動量（院長室にこもらずERに従事する）が必要です。そして、患者さんのため、そして、よりよい医療を提供するため、各専門職がプロフェッショナルとしてのプライドを持ち、その職責を最大限高め、発揮し（フォワード、ディフェンスといった）、その一方で各専門職間の隙間（スペース）を埋められるよう、常に全職員が集中し、コミュニケーションを密にし、ゴール（よりよい医療、ひいては医療による社会貢献）を決める「チームナカムラ力」のチーム力が求められています。
2009年も「医療による社会貢献」の理念の下、まじめに、ひたむきに、誠実に、「チームナカムラ」一同がんばってまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2009年01月01日（木）
No.536
(院長コラム)
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