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第49回日本手の外科学会学術集会 抄録


第49回日本手の外科学会学術集会/静岡県浜松市/2006.4.20,21


手指に人工真皮を用いた102例の検討
Clinical Study of 102 Cases of Fingers with Grafted Artificial Dermis


1大分中村病院形成外科,2大分中村病院整形外科,3明野中央病院整形外科
○亀渕 克彦1,池野屋慎太郎1,三枡 律子1,中村 太郎2,中村英次郎3

【目的】手指における外傷や腫瘍切断後の皮膚欠損、ならびに難治性潰瘍などに対して、我々は人工真皮を用いた治療を行っている。今回我々はその治療成績を調査し、不良例に対する検討を行ったので、報告する。
【方法、対象】2001年1月より2005年9月までに、手指に人工真皮を用いて行った102例127指を対象とした。年齢は41.7歳(5歳〜80歳)、性別は男性73例、女性29例、平均経過観察期間は6.6ヶ月であった。症例のうちわけは、新鮮外傷90例、腫瘍6例、難治性潰瘍2例、外傷後爪変形、熱傷、高圧注入創、皮弁採取部が各1例であった。治癒成績は変形、疼痛がなく以前と変わらず手指を使用しているものを優、変形は軽度であるが疼痛もなく手指を使用しているものを良、軽度の変形、疼痛はあるものの日常生活において問題なく手指を使用しているものを可、変形や疼痛のため手指を使用できていないものや、再手術を行ったものを不可とした。
【結果】優28指(22.0%)、良55指(43.3%)、可24指(18.9%)、不可20指(15.7%)であった。不可は、挫滅や強い症例や難治性潰瘍等、血行が不良で、良好な肉芽再生を認めないことが多く、人工真皮の再使用、皮弁形成、断端形成を余儀なくされた。また、挫滅が強いためか、神経や骨の断端の影響のあるものも認めた。
【考察】人工真皮による治療は、手技も簡便で侵襲も少なく、可以上が今回の調査でも84.3%であり、有用であると思われた。不可であった症例から、その適応には慎重であるべきであり、断端部の骨や神経の処置もその後の結果に影響すると思われた。
2006年04月21日(金) No.390 (学術活動::抄録)

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