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もう11月です。今年もあと2ヶ月となりました。


 毎日、新聞を始めとするメデイアが「医療」を取り上げています。その主題は2つで、医療費削減と患者負担増です。
 ここで考えてみたいのが、10年前に留学した英国の医療制度の変遷です。労働党政権時代には、公正を柱とする患者負担ゼロの「ユリカゴから墓場まで」の国営医療(NHS)が行われました。しかし英国の斜陽化とともに行き詰まってしまいました。
 大英帝国復活を唱えて登場したサッチャー首相は「公正より効率」を重視した医療政策をとった結果、医療は荒廃し、全英平均でNHS入院までの待ち時間は2カ月となり、途上国並みと評価されるまでに没落しました。「効率優先」は、医療のみならず全ての国営企業に対して実施されたため、例えば鉄道への安全への投資を怠った結果、脱線事故が増えていきました。
 その後、登場したブレア首相は「効率と公正のバランス」を重視する「第三の道」を選択しました。「世界に誇るNHSをよくするために医療費を拡大する」と宣言し「ドイツ・フランスに追いつく」ことを目標に、GDP比7%を1.5倍の10%に増加するとしたのです(日本は7.6%)。

 大分中村病院は民間病院です。そして、「医療による社会貢献」を理念として、グローバル・スタンダードな医療の質」を確保し向上させることを基本方針としています。
 しかし、国公立病院と異なり、赤字がでても税金で補填されることはありませんし、各種補助金もありません。公正を厳守し、質の向上を計りながらの効率化が経営の柱となります。

 10月31日には経営の透明化と健全化が認められて、県内初の病院債発行を実現することができましたが、これからも公的な評価を得て、説明責任をしっかりと果たしていきたいと思っています。

 今月もどうぞよろしくお願いします。

(参考文献:医療費抑制の時代を超えて 近藤克則 医学書院、クリニカルガバナンス Ruth Chambers 日本医療企画)

(広報情報課)
2005年11月04日(金) No.22 (院長コラム)

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