大分中村病院トピックス

アドミ塾　第４回第２ステージ開催
各病院が経営戦略をプレゼンテーション

　これからの戦略や組織活力をどうすればよいのか？
　経営資源はどういうものがあるのか？
　人材（人財）開発の手法はどんなものがあるのか？
　これを第２ステージの課題として、16病院27人の塾生が会場の済生会熊本病院健診センターに集結した。
　総合システム研究所（アドミ塾事務局）主催によるアドミ塾は今回で第４期生を向かえ、信友浩一教授（※1）、正木義博副院長（※2）、瀬戸山元一理事（※3）の３名の塾友が指導の中心となり第３ステージ（※4）まで実施されることになっている。11月19日～21日までの３日間、病院運営に必要な実践戦略・経営戦略を各病院のプレゼンテーションを参考にしながら、いわばケーススタディを主体としたディスカッションを重ねていく方式だ。

指導する信友浩一教授

　第１ステージの宿題（課題）では、「自分の病院がどの位置にあるか？」「今の病院運営のやり方はどうなのか？」といったことを、病院の周りにおける競合病院や連携医療機関などの分析はもちろん、診療実績に基づく経営分析を統計的に行うことで、自分の病院の経営状況を把握することがひとつの目的とされている。病院の現状分析を明確にすることで、これから取り組むべき課題を整理し、経営戦略・経営方針の具体的アクションを考察したものを塾生が持ち寄り、それをプレゼンテーションするのだが、まさしく緊張する発表となった。
　各病院の代表者がプレゼンテーションをするたびに塾生からの厳しい質問や意見があり、さらに信友教授や正木副院長からは、病院の特性に見合った指導、経営のキーワードを頂く。これが、まさしくアドミ塾だ。
　時には、㈱ディア・フォロン代表取締役会長　池本よしこ（元フジテレビアナウンサー）さんが講師となり「病院におけるコミュニケーション」と題した、コミュニケーションのとり方の秘法を「天使の人形」を使ってやさしく教える講演もあった。
　また、病院再生構想の経験をもとに、具体的にそして情熱的に講演された国立病院機構・長崎病院　森院長の話は、塾生たちに強い刺激となったようだ。そして、「ＤＰＣとは何か？」その具体的な考え方と実践的な経験をもとに、九州医療センター　阿南誠診療情報室長より詳細な説明と講義もあり、塾生も総体的に理解できたはずだ。
　今後の経営課題の中でＢＳＣ（バランススコアカード）についてや、ＤＰＣが大きな問題と経営のキーワードとなるに違いないことも、私たち塾生で確認できた。
　さらに、これから病院が取り組むべき課題を明確にして目標設定し、特性のある行動計画書を作成することが第３ステージだ。それは今後の病院のあり方や、病院の５年先・10年先の具体的ビジョンでなければならない。第３ステージでアドミ塾生の真価が問われることになるだろう。

※1　信友浩一教授・・・・九州大学医学部大学医療システム学講座
※2　正木義博副院長・・・（社）済生会熊本病院副院長
※3　瀬戸山元一理事・・・高知県・高知市病院組合理事
※4　第３ステージ・・・・平成17年１月21日～23日の３日間の予定

（記事：総務部長　茂倉敏郎）

2004年11月26日（金） No.206 (学術活動)

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