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台風一過、秋風の吹く九月になりました


 アテネオリンピックでのドーピングが問題となっています。ドーピングに関する国際組織である世界アンチドーピング機構WADAが設立されたのが2001年、次いで日本アンチドーピング機構JADAが設立され、私は障害者スポーツ界で日本第一号のJADA公認アンチドーピングオフィサー(DCO)の資格をとり(WADAの基本方針は障害の有る無しを問わず共通のルールでドーピング・コントロールを行います)、これまた国内で初めてのドーピング・コントロールの行われた障害者スポーツ大会「世界車いすバスケットボール選手権(ゴールドカップ)北九州大会」でDCOとしてドーピング・コントロールを実施しました。以後、何度もドーピング・コントロールに携わっています。(現在でもドーピングオフィサーの有資格者は障害者スポーツ界に2人、大分県でも2人のみですので)
 今回のハンガリー選手に関して解せないのが、大会前のドーピング・コントロールで陰性であったのが他人の尿であったと報道されていることです。ドーピング・コントロールでは採尿もドーピング・コントロール側の目視下で行うとされ、男性には男性、女性には女性の監視役(エスコート)がつきます。いったいどうやって他人の尿を偽って提出できたのでしょうか?

 パラリンピックなど障害者の競技スポーツでのドーピング・コントロールの特徴は、障害そのもの、あるいは合併症のためにドーピング禁止薬を使用せざるを得ないことです。禁止薬を治療のために使用している選手は、その旨を事前に主催団体の医学委員会に申請しなければなりません(TUE申請)。(アテネパラリンピック出場選手の3分の1がドーピング禁止薬を治療のために用いておりTUE申請をしました)
 今年からは大分国際車いすマラソン大会でもWADAに準じたドーピング・コントロールを施行することになりました。このためエントリー用紙にドーピング・コントロールを行う旨記載したところ、たくさんの方々から「この薬は禁止薬?」といった問い合わせをいただき、8月はその回答に追われました。

朝礼でアテネパラリンピックの壮行挨拶をする山田みゆき看護師
 9月10日よりアテネパラリンピック日本選手団のチームドクターとして、山田みゆき看護師(当院西三階主任)、後藤伯子看護師(明野中央病院)とともに、アテネに行きます。このため約3週間の長期にわたって病院を空けなければなりません。患者さんはもちろんのこと、病院スタッフ、関連業者の皆様にも多大なご迷惑をおかけしますが、何卒ご了解下さいますようお願いいたします。山田、後藤とともに、大分中村病院の代表として、「医療による社会貢献」の一環として、ベストを尽くしてきたいと思います。
(広報情報課)

2004年09月01日(水) No.174 (院長コラム)

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