大分中村病院トピックス

高気圧酸素室長の右田平八が基礎教育講演
第１４回高気圧酸素治療セミナー開催

　第１４回を迎えた高気圧酸素治療（ＨＢＯ）セミナーが、６月１９日に福岡市で開催されました。参加者はこの治療を行っている医師１４名、臨床工学技士５５名、看護師４２名を含むメディカルスタッフ１６０名余りが参加しました。高気圧酸素治療は、救急疾患から慢性の難治性疾患まで幅広く適応され、昨今ではプロスポーツ選手の外傷治療やエステティック、美容、健康に対する高気圧酸素ブームにと、益々この治療法が注目されています。また、新しい適応疾患に対しても学会等で発表され、治療効果が期待されています。満席となったこのセミナーの会場では、活発な討議が行われました。

講演する
高気圧酸素室長の右田平八

当院紹介ブースの様子

　当院からは臨床工学部・高気圧酸素室長の右田平八（呼吸療法士）が、「コ・メディカルのためのＨＢＯ基礎概論」を初心者向けにわかりやすく講演しました。講演の中では、「これだけは知って欲しい基礎知識」を中心に特殊な酸素療法の１つとして捉え、高濃度の酸素と高い圧力がもたらす生体への影響と病態改善の作用機序を解説し、実際の治療について説明しました。当院では２台の装置で年間２８００回以上行っており、症例数は九州トップクラスの実績があります。高気圧酸素治療は特殊な環境の中で、医師をはじめ技士の高度な知識と操作技術が必要とされており、特に安全管理は高い水準で行わなければなりません。

　当院臨床工学部の今後の予定は、７月３１日に福岡県（久留米市）で開催される第５回日本高気圧環境医学会九州地方会で「ＴＴＬモデル肺による肺圧損傷発生リスクの解析」と「Ｄｅｖｉｃｅを用いた第１種装置治療下の気道管理」の２題を発表することになっています。

（高気圧酸素室長　右田平八）

2004年07月08日（木） No.156 (学術活動::講演・講義)

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