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7月に入って


太陽のまぶしい初夏の7月に入りました。大分中村病院は、厚生労働省の臨床研修指定病院の認可を受けました。これまで医師は、医学部を卒業し、医師国家試験に合格すると、ほとんどの人が整形外科なら整形外科、循環器内科なら循環器内科の医局に入局し、例えば整形外科に入局したならば、その後は整形外科のみの研鑽を積むというシステムでした。
 しかし相次ぐ医療ミスなどにより、将来は何かの専門医になるにしろ、医学部卒業後の最初の二年間は、内科、外科、救急、地域医療などの幅広い範囲を全ての医師が研修することが本年度より義務化されました。これが卒後研修の義務化です。
 この流れの中で、当院は大分大学医学部を柱とする「協力型」の臨床研修指定病院の認可を受けたわけです。この臨床研修指定病院には「協力型」以外に「単独型」「管理型」があります。このうち「管理型」は大分中村病院以外の1〜2箇所の病院と提携して、卒後研修を行うものです。現在のところ当院には産婦人科、小児科、精神科がありませんので、近い将来に大分中村病院を軸に、これらの科を持つ病院と提携して「管理型」の臨床研修指定病院の認可を目指します。
 研修医は、専門性のある医師ではありませんので、常に指導医のもと、輸液の方法、抗生剤の使用法、基本的な救命救急処置、コメデイカルとのチームワークなどを指導していくのですから、現在にもまして様々なカンファレンス(勉強会)を開催する必要があり、ティーチングスタッフはかなりの労力と時間をとられます。そして、これらは「経済的利益」には全く関係しません。しかし当院は理念として「医療による社会貢献」(静かに、健やかに、遠くまで)を掲げています。当院で受けた研修で、一人でも多くの良医が誕生し、各地で活躍し、多くの患者様が救われることになれば、これ以上の喜びはありません。

 さて、6月30日に、私が編集を務めました「車いすマラソン 大分から世界へのメッセージ」(医療文化社 1800円)が全国の書店で、発売されました。「パラリンピックへの招待」(岩波書店)に次いで障害者スポーツに関する2冊目の著書になりますが、著書が世に出るのは本当に嬉しいものです。
 分担執筆者は、序)の筆をとっていただいた財)日本障害者スポーツ協会 北郷勲夫会長、22回大会までの大会会長を務められた平松守彦前知事、第1回大会より車いすマラソンの研究をはじめ、ハーフマラソンからフルマラソンへの医科学的裏付けをした緒方甫(産業医科大学)、田島文博教授(和歌山県立医科大学 リハビリテーション科)などの研究者、医学委員長就任後、毎年お手伝いに来ていただいている陶山哲夫教授(埼玉医科大学リハビリテーション科)、さらには「博士の遺言」の取材でロンドンに同行した大分合同新聞社の赤峰さんなど11名の方々です。これら、大分国際車いすマラソンの第一線そして一流の方々が二つ返事で執筆を引き受けてくださいました。心より御礼申し上げます。
 来週には長浜様のお祭りが始まります。後半には夏休みに入り、子ども達とキャンプに行くのが、とても楽しみです。今月もどうぞよろしくお願いします。
目 次
第1章平松 守彦なぜ、大分で車いすマラソンか
第2章陶山 哲夫広まる車いすマラソン
第3章赤嶺 和男車いすマラソンは楽しい
第4章田島 文博車いすマラソンを医学する
第5章指宿  立どうすれば速く走れるのだろうか-車いすマラソンのトレーニング
第6章中村英次郎障害の重い選手も走っている
第7章大川 裕行ハインツ・フライ選手はなぜ強いか-車いすマラソンの駆動技術
第8章中村 太郎車いすマラソン-今日から明日へ
野田 裕子飛翔する7人のアスリートたち

(院長 中村太郎)
2004年07月01日(木) No.154 (院長コラム)

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