当院では、2022年4月よりリハビリテーションの療法士が吸引を実施するようになりました。
従来、吸引は医療行為であるため、医師もしくは看護師が行っていましたが、2010年4月に厚生労働省より「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」として、リハビリテーション関連職種が喀痰等の吸引を行うことを認める通知が出されました。
高齢な患者さんの入院が多い当院では、脳卒中後遺症や誤嚥性肺炎の患者さんも多く、リハビリテーション中や摂食・嚥下訓練中に吸引が必要となる場面が多くなっています。
これに伴い、当院でもリハビリテーションの療法士が訓練中に排出されてきた痰や、摂食・嚥下訓練中に口腔や咽頭に残った食物残渣や唾液を「安全に」「速やかに」「効果的に」除去できるよう、当院独自の研修プログラムを作成しました。所定の研修(座学・実技)を修了し、実技テストをクリアした者には「吸引認定資格」の認定バッジが授与され、院内で吸引を実施できるようになります。
第1回研修修了者は理学療法士1名、言語聴覚士2名の計3名で、今後は吸引認定資格者を増やすと共に、認定資格に階級づけを行うなどして、安全に吸引を施行できる範囲をさらに広げていきたいと考えています。

第1回研修修了者
(左から PT中川 慎也、ST澤田 英里、ST木下 拓)
(リハビリテーション部)