1月26日(土)、当院1階リハビリテーションセンターにて、骨粗鬆症リエゾンサービスによる「第6回ほねっとわーく」を開催しました。今回も多くの入院患者さんにご参加いただきました。
「骨粗鬆症リエゾンサービス」とは、医師と医師以外のメディカルスタッフが相互に連携しながら実施する、骨粗鬆症の予防と治療および骨折防止の取り組みのことです。当院では現在、日本骨粗鬆症学会認定医の田北親寛医師(脊椎外科部長)を中心に、多職種で構成された骨粗鬆症リエゾンチームが様々な取り組みを行っています。
今回のテーマは「骨粗鬆症のおくすりを知ろう!」。はじめに骨粗鬆症リエゾンマネージャーの谷口純平理学療法士が骨粗鬆症の概要について話をしました。谷口理学療法士によれば70歳台女性の2人に1人が骨粗鬆症とのことで、骨粗鬆症はそれだけ身近な病気なのだと話しました。また、骨粗鬆症とはどんな病気なのか、骨粗鬆症になるとどうなるのか、骨粗鬆症を予防するために効果的な食材、骨粗鬆症の治療などについて、分かりやすく説明しました。
次に骨粗鬆症マネージャーの織田真由美理学療法士が、運動の実演を交えながら講演を行いました。背伸びや膝のばし、足踏み、つま先の上げ下ろし等、座ったままで出来る簡単な運動を行いながら、運動時の注意点を話し、継続することが最も大切だと話しました。
最後に骨粗鬆症マネージャーの佐々木奈緒子薬剤師が今回のメインテーマである「骨粗鬆症のおくすりを知ろう!」について話しました。薬物治療の開始時期や治療に使用される薬剤の種類などを紹介し、その中でも薬の飲み方が少し複雑なビスホスホネート製剤について服用時の注意点等詳しく説明しました。また、当院にて骨粗鬆症を治療中の患者さんの骨密度変化率について、骨密度が緩やかながらも確実に上昇していることをグラフで示しました。しかし、治療開始1年で半数の方が処方通り服用できていないことや5年以内に半数の方が脱落していく現状にも触れ、「薬物治療は長期間にわたって行う必要があり、治療をやめた瞬間逆戻りしてしまいます。無理なく継続できて今の自分に合った薬を選ぶことが大切なので、気軽に相談してほしいです」と話しました。
今回の開催を踏まえ、骨粗鬆症リエゾンサービスでは今後も啓発活動を続け、もっともっと多くの人に骨粗鬆症について理解してもらえるよう努めて参ります。
(経営戦略部 羽田野)