今年の長浜様も無事に終えた翌日7月8日(日)、当院において「がんリハビリテーションカンファレンス」と称し、がんリハビリに関する勉強会を開催しました。カンファレンスには、大分県内でがんリハビリを実践している7施設の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士32名に参加頂きました。
がんリハビリは、2010年より保険制度で認められるようになり県内でも実施施設が広まりつつありますが、施設間での情報共有、県内での教育・研修の場はまだまだ少ないのが現状です。このような背景から、有志の勉強会ではありますが情報交換、人材交流を目的に企画致しました。
まず、カンファレンスのⅠ部では参加して頂いた各施設よりがんリハビリの実績、活動内容、事例提示など報告を頂きました。がんリハビリは、予防・回復期に関わる施設、緩和ケア病棟での介入、手術、放射線、化学療法などリハビリ対象となる病期、疾患、治療内容も施設によって多岐にわたることを実感致しました。
続いて、Ⅱ部では「がんリハビリテーションにおけるチーム医療」と題し、当院外科部長である麓祥一医師より講演を頂きました。講演では、がん治療に関わるリハセラピストにとって、“できることは”、“期待されることは”、“大切なことは”をキーワードに、チーム医療の構築、患者・多職種とのコミュニケーション、施設間での治療・情報共有の重要性について、麓医師がこれまで当院で実践されてきた院内での活動、啓発・患者会活動、院外での活動を通し学ぶことが出来たと共に、リハセラピストに対し、期待のこもったメッセージを頂きました。
今回、各施設で取り組み、講演内容を多施設で共有できたことは非常に有意義であったと感じております。このカンファレンスが、県内におけるがんリハビリテーションの充実の一助になれば幸いです。

Ⅰ部 各施設より報告

Ⅱ部 麓祥一医師の講演
(リハビリテーション部 梅野裕昭)