社会医療法人恵愛会 大分中村病院

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第24回DMAT勉強会で 「START法トリアージ演習」を行いました

3月28日(水)当院6階研修室にて、第24回DMAT勉強会が行われました。今回は実技を含むSTART法トリアージ演習を実施し、当院スタッフ約30名が参加しました。
トリアージとは、災害発生時など多数の傷病者が同時に発生した場合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な処置や搬送を行うために、傷病者の治療に優先順位を決定することです。傷病者の緊急度や重症度を判断し、救出・搬送・診療の優先順位を決定するための「ふるい分け」が一次トリアージになります。一般にトリアージの区分には「トリアージタッグ」を使用し、ひと目で分かるようにします。
勉強会では、はじめに藤尾素子看護師(救急看護認定看護師)が、START法による一次トリアージとトリアージタッグの使い方について説明を行った後、机上でトリアージを行い、その後、模擬傷病者を相手にトリアージタッグを用いた実技演習を行いました。
参加したスタッフは、判定者と記録者の役割でペアとなり、それぞれ重症度の違う6人の模擬傷病者に対して、1人30秒という短い時間で傷病者の緊急度や重症度を判断し、トリアージタッグの記載装着を行いました。模擬傷病者を演じるスタッフの迫真の演技に判断を迷うシーンも見られましたが、何度もトリアージを行ううちに、即座に判断できるようになりました。
藤尾看護師は一次トリアージの留意点として「歩ける人や騒がしい人からは始めません。重症は歩かない・話さない人の中にいます。傷病者の状態は時間の経過と共に変化するため、繰り返し再評価していく必要があります」と話しました。また、「一次トリアージの判定は誰でも良いというわけではなく、傷病者の緊急度や重症を短時間に判断するためのトレーニングを積んだ者で、尚且つ強い判断力を有する者が求められます」と話し、平時から実技演習を重ねていく必要性を説きました。
勉強会の進行を務めた渡邉充医師は「このトリアージ演習は年4回を目標に実施したいと考えています。今回参加した人も繰り返しのトレーニングが大切なので、ぜひ続けて参加してください」と話していました。

藤尾看護師によるトリアージの説明

実際に使われているトリアージタッグ

トリアージの実技演習

判定者と記録者のペアで取り組む

(経営戦略部 羽田野)